子ども用の着物をレンタルする際、注意が必要なポイントや準備すべき事柄についてご紹介します。子どもに気持ちよく着物を着てもらうためには、サイズやデザインだけでなく、着付けやケアのポイントも確認が必要です。また、レンタル前にはしっかりと注意点を確認しておくことで、安心して素敵な着物体験を楽しめるでしょう。
子どもの着付けは大変?その理由とは
子どもの着付けは、一般的に大人の着付けよりも難しく、その理由はいくつかあります。とくに以下の2点が主な要因とされています。
着付けの際に落ち着かない
慣れない場所で初対面の大人に囲まれると、ほとんどの子どもは緊張し、落ち着くことが難しくなります。この状態で着物や帯を着付ける作業は、子どもにとってストレスとなりやすいものです。子どもによっては、緊張や不安から泣き出してしまったり、暴れだしたりすることがあります。
着付けを行う際には、子どもが安心感を得られるよう、つねに心がけることが重要です。落ち着かせるためには、親や保護者が一緒にいて声をかけたり、おもちゃを持参して気を紛らわせたりする工夫が必要です。
また、着付けをするスタッフも子どもに対して優しく接し、リラックスした雰囲気を作ることが求められます。
着付け後に動き回って着崩れる
一度着付けが完了しても、子どもはお構いなしに元気いっぱいに動き回ります。この活発な動きによって、着物や帯が緩んだり、はだけたりすることがあります。また、苦しさを感じてしまい、自分で帯をほどいてしまう子どももいるでしょう。
このような場合、着崩れたときの対処方法を着付けスタッフに事前に確認しておくことが重要です。適切な行動を取ることで、子どもの快適な状態を保つことができます。また、子どもの好奇心や元気な性格を考慮して、動きやすい着物やしっかりとした帯などを選ぶことも大切です。
着付けの前にやるべき準備
子どもと一緒に着物を楽しむ際、準備が大切です。こちらでは、子どもの着付けにおけるポイントを解説し、スムーズで快適な体験をするための準備をご紹介します。
普段使っている靴も準備する
まず最初に考えるべきなのは、子どもが草履を履くことに抵抗を感じる可能性があることです。普段履きなれていない草履は、長時間着用すると疲れてしまいます。これでは、子どもが疲れてストレスを感じ、せっかくのおでかけも楽しめなくなるかもしれません。
とくに歩き回るような観光時には、普段履いている靴の持参をおすすめします。これにより、快適な移動が可能で、お子さまもストレスなく楽しい時間を過ごせるでしょう。
着物保険への加入
子どもであれば思わぬアクシデントがついつい起きてしまうものです。たとえば、食べ物をこぼしてしまったり、走り回って転んでしまったりといった場面で着物が汚れる可能性も考えられます。その際、心強いのが着物保険の存在です。
この保険への加入で、着物を汚してしまった場合のクリーニング代や修理費用が保証され、安心してお子さまに着物を着せることができます。ほとんどのレンタル着物店では、万一のときのために保険を用意しています。
着物の汚損や破損に心配がある場合は、着物保険に加入している店舗を選ぶことがおすすめです。
子ども用の着物をレンタルするときの注意点
京都や鎌倉、東京など日本各地の観光地を中心に数多くの着物レンタル店があり、子どもと一緒に観光する際には素敵な思い出づくりの一環として、着物のレンタルが人気です。しかし、子どもを連れての着物レンタルにはいくつかの注意点があります。ここでは、そのポイントをご紹介します。
季節による注意点
夏や冬など気温が極端な日は、注意しましょう。夏は着物が締め付けられ、露出も少ないため、子どもも大人同様に暑さを感じやすいです。とくに体温調節機能が未発達な子どもは、熱中症に注意が必要です。
ハンディファンや保冷剤を用意したり、汗を吸収しやすいインナーを着用したりするなど、暑さ対策を心がけましょう。一方で、冬は防寒対策も欠かせません。防寒インナーやタイツ、マフラーなどを着用して、寒さに備えましょう。
格安店の注意点
安価な着物レンタル店は魅力的ですが、待ち時間には注意が必要です。レンタル料金が安い分、受付や着付けの待ち時間が長くなることがあります。子どもが待ちくたびれないよう、事前に混雑状況を確認し、可能であれば予約をおすすめします。
また、待ち時間が長くなると観光の時間が制約される可能性もあるため、注意深くお店を選ぶことが大切です。
写真映えを考慮
男の子も女の子も、観光スポットでの着物姿は写真映えが抜群です。子どもがよりかっこよく、可愛らしく見えるようなデザインの着物を選ぶと、思い出の写真に残ること間違いありません。お店の種類やデザインのバリエーションも確認して、家族全員が楽しめる着物を選ぶとよいでしょう。
まとめ
子どもの着付けは大変な作業ではありますが、その難しさは十分に理解されています。親やスタッフとの協力とコミュニケーションを大切にし、子どもが楽しい経験として受け入れられるように心がけることが、円滑な着付けの鍵となります。
最後に、子どもには着物を着ることの楽しさを伝え、ポジティブな気持ちで体験させることが大切です。心地よい靴、着物保険の安心感、そして楽しい思い出作りを重点に置いた着付けの前の準備を整え、お子さまと一緒に素敵な時間を楽しんでください。